宇都宮地方裁判所 平成3年(わ)428号 判決
主文
被告人東亜企業株式会社を罰金一八〇〇万円に、被告人成田光成を懲役一〇月にそれぞれ処する。
被告人成田光成に対し、この裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人東亜企業株式会社は、宇都宮市今泉町二三五番地五に本店を置き、遊技場の経営等を目的とする資本金一〇〇〇万円の株式会社であり、被告人成田光成は同会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人成田光成は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、パチンコ、パチスロ売上高の一部を除外する不正な方法により所得を秘匿した上、
第一 昭和六二年一二月一日から昭和六三年一一月三〇日までの事業年度における同会社の実際所得金額が、一億七八一一万〇五六二円であったにもかかわらず、平成元年一月三一日、同市昭和二丁目一番七号所在の所轄宇都宮税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一億一四八四万八三六二円でこれに対する法人税額が四七二二万五三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額七三七九万五四〇〇円と右申告税額との差額二六五七万〇一〇〇円を免れ
第二 昭和六三年一二月一日から平成元年四月三〇日までの事業年度における同会社の実際所得金額が、八五七三万五四八〇円であったにもかかわらず、平成元年六月三〇日、前記宇都宮税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が五一五八万〇九八〇円でこれに対する法人税額が二〇二八万六六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額三四六二万一三〇〇円と右申告税額との差額一四三三万四七〇〇円を免れ、
第三 平成元年五月一日から同二年四月三〇日までの事業年度における同会社の実際所得金額が、二億三八四九万八九九四円であったにもかかわらず、平成二年六月三〇日、前記宇都宮税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一億五六二七万八四九四円でこれに対する法人税額が六一四二万七三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同会社の右事業年度における正規の法人税額九四三一万五三〇〇円と右申告税額との差額三二八八万八〇〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
被告人東亜企業株式会社の判示各所為は、各事業年度毎に法人税法一六四条一項、一五九条一項に、被告人成田光成の判示各所為は、各事業年度毎に同法一五九条一項にそれぞれ該当するところ、被告人東亜企業株式会社については情状により同法一五九条二項を適用し、被告人成田光成については所定刑中懲役刑を選択し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから、被告人東亜企業株式会社については同法四八条二項により合算した金額の範囲内で罰金一八〇〇万円に処し、被告人成田光成については同法四七条本文、一〇条により犯情の最も重い判示第三の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で懲役一〇月に処し、被告人成田光成に対し情状により同法二五条一項を適用してこの裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予することとする。
(裁判官 山口久夫)